『怒る』と『叱る』の違い -子どもが前向きになれる上手な叱り方とは?-

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なぜ、大人は子どもを叱るのでしょうか。それは、大切なわが子が責任感のある子、優しい子、一人でも強く生きていけるような子に育ってほしいなどの思いがあるためです。しかし毎日子どもと接していると、叱る目的を忘れ、感情のまま怒鳴ったり怒ったりしてしまうことも多いのではないでしょうか。そもそも、『怒る』と『叱る』の違いは何なのでしょうか。

『怒る』と『叱る』の違いとは

波多野ミキさん著作の「子どもの上手な叱り方・下手な叱り方」には、怒ると叱るの違いを以下のように述べています。

怒るというのは、自分の感情のままに、自分の怒りを相手にぶつけることです。叱ると言うのは、相手のためを思って、相手の非を諭すことです。

つまり怒るというのは、大人が感情的になり、どなったり叩いたりしてしまうことです。しかし子どもからしてみたら、大人がただ怒っていることしか頭に入らず、なぜそれがダメなのかを十分に考えることができないのです。

私は児童養護施設で、保護前は怒られ続けてきた子どもと暮らしていますが、職員が丁寧に注意・促しをしてもスルーする事が多く、厳しめに指摘をするとそれには反応するため、その子の行動基準が、大人が怒るか否かとなっていることを感じました。また、この子は思い通りに行かないと怒ったり癇癪をおこすことが多いため、大人がしてきたように『感情的になれば自分の思い通りになる』と言う思考となっていることが懸念されます。怒る親の子は、怒る子に育つのではないでしょうか。

なぜ指摘されたことがいけないことであったのかを子どもに良く考えさせ、次からは気を付けようと思わせる投げかけが大人には必要です。

 

どのように叱ったら(諭したら)良いのか

では、子どもにどのように指摘をするのが良いのでしょうか。

1.人格は否定せず、言動を指摘する

子どもが悪いことをしてしまった時、「そんなことする〇〇ちゃんは嫌い」「最低な子だよ」と、その子の人格を否定してしまうと、自尊心の低下に繋がります。私が施設の子どもに注意をするときは、「〇〇くんはいつも優しいのを知ってるけど、今の~は嫌な気持ちになる友達もいると思うから、次から~していこうね」と、私が子どもの尊敬しているところも伝えた上で、改善してほしい言動・改善点を伝えます。

2.何度言ったらわかるの?と責めない

『何回言ったら分かるの?の答えは500回以上』で述べたように、子どもは500回以上伝えても行動が定着しない場合があるとの実験結果があります。何度言っても分からない子どもに対して、「何度言ったら分かるの?」と責め立てても子どもは困ってしまうため、大人が辛抱強く子どもに伝え続けましょう

3.過去の言動を指摘しない

あなたは年上や上司から「前も~してたけど、今回も同じこと繰り返してるよね」「あなたの~するところ何も変わってないよね」と、過去の失態を指摘され続けた経験はありますか。私は上司からこのように言われたとき、『改善するように頑張ろう』と思っていた気持ちが失せ、落ち込み何も手がつかない時期がありました。過去を指摘に含むことは悪いわけではありませんが、大切なのは過去より未来だと思います。大人が「次からこうしていこうね」と伝えることで、子どもも過去の自分に落ち込まず、前向きに改善していこうと言う気持ちになれると思います。

4.できない理由を問わない

子どもは何も考えずにいたずらや行動をすることが多く、施設で『なんでそんなことするの?』と聞いても、答えられないことの方が多いです。ですから『なんも考えずにいたずらしちゃったんでしょ~、嫌な気持ちになる子もいるから次からは気を付けようね』、『次からどうすればいいと思う?』と、その子の言動を責めずに、今後の改善に向けた質問や声掛けをしてあげればいいと思います。

 

その他、他の子どもの前では注意をせず、一対一で注意をする、他者と比較した注意をしないなどの方法がありますが、大切なことは、あなたが今まで怒られたり叱られてきて、『これから気を付けよう』『これから頑張ろう』と思えた指摘方法を採用していけば良いのだと思います。