親子間の葛藤が子どもの自律への成長を促す

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自律とは

自律とは、自分を律すること、つまり、他者との関係や決まり(ルール)の中で、自分の気持ちをコントロールすることです。子どもは、1歳半を過ぎてから、少しずつ自律についてを学び始めると言いますが、自律を学ばないと、自己主張や自分の欲望のままに生きてしまう、わがままな人に育ってしまいます

子どもが自律をするために大切なことは、子どもが日々の生活の中で、考え、選択をする機会が与えられること。子どもが小さい時に、大人が無理やり大人の意見で子どもを押さえつけてしまうと、子どもは考えることを放棄するため、自律する力が育ちません。お互いの意見を主張し、話し合うことが大切です。

子どもの自律を促す限界設定

子どもと葛藤する上で、大人が子どもに対して『これ以上はしてはいけない』と言う限界を設定して大人の主張を述べることが大切です。例えば、中学生の子どもがハロウィンの日、日没後に渋谷に遊びに行きたい、友達の親も行っても良いと言っていたと言った場合。ハロウィンの日は酔っ払った大人が多く、連れ去りや絡まれるなどの危険があるため、あなたは「日没後は危険だから、行ってはいけない」と伝えます。ここで子どもが不機嫌になって、あなたが『子どもが可哀想だから』と思い許してしまうと、子どもは『不機嫌になれば、話が通る』と言うことを学び、不機嫌さがエスカレートしていってしまいます。子どもが不機嫌になろうが、あなたが鉄の心を持ち、『行きたい気持ちは分かる。でも中学生のあなたにはまだ早い』と伝え続けることが大切です。

大切なことは、ブレない大人であること

大切なことは、子どもを育てる大人が「ダメなものはダメ」と主張をブレさせないことです。大人がブレてしまうと、子どもはその限界設定に対して、『もしかしたら今度は許してもらえるかも』と試し行動に出ます。

また、大人間でも意見を統一しておくことが大事です。母親が限界設定を主張しているのに、父親が「それくらいいいと思うんだけどなぁ」と言ってしまうと、母親が悪者になってしまいます。私が施設で働き始めた頃、あるルールに対して「私はそこまで厳しくしなくてもいいと思うんだけど」と子どもに話してしまった後、子どもは他の職員や施設を悪者にしてしまいました。

施設での子どもとの葛藤

施設で生活をしている子どもは、どの職員が泊まるのかをかなり気にします。特に子どもと関係の悪い職員がいる場合は、子どもは関係の悪い職員かそうでないかを知りたがります。しかし私の職場では、子どもに対して宿直者を教えない方針でいます。宿直者によって、門限やルールを守らない子どもがおり、どの大人に対しても最低限守るべきところは守ってほしいためです。

子どもに「子どもには、事情が無い限りどの職員が宿直者についてかは伝えない」と説明する前は、子どもはしつこく聞いてきましたが、子どもにその旨を伝え、しばらく職員全員が同じ「伝えない」と言う姿勢を貫くと、子どもは次第に聞かないようになってきました。

私が児童養護施設で働き始めた時、子どもが感情的になることを恐れ、子どもの機嫌を取ることばかりを考えてきました。しかし限界設定についてを学んでからは、『子どもが不機嫌になりながらも自身の欲望と葛藤する時間も、子どもが自律するために大切な時間だ』と思うようになってからは、子どもの不機嫌も歓迎するようになってきました。私は今後も、日々の生活が、子どもの葛藤や学びの機会であることを頭に入れて子どもと関わっていきたいと思います。