子どもの愚痴を聞き続けたらこうなった

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児童養護施設で子どもと過ごしていると、子どもの不満がたくさん出てきます。私は、子どもが不満を言うことは、現状に流されず自分の意見をしっかりと持っている、大人に自分の意見を伝えることができていると、ポジティブに捉えています。今回の記事では、子どもの不満を聞き続けた結果起きた現象について述べていきます。

子どもと大人(施設責任者)の衝突

施設にはさまざまな決まり事があります。例えば子どもが高校を卒業した後の自立に向け、生活費(数十万~百万円程度)を貯めるため、毎月使える小遣いの上限が決まっています。私の暮らす施設には女子高生がいますが、都会に住む女子高生ともなると、一番遊びたい時期。大好きなアーティストのファンが集まる会に参加したり、グッズを購入したり、友達と遊びに行ったりと、したいことがたくさんあります。最近やっとアルバイトで稼いだお金が貯まってきたため、その子が「今まで我慢してた分、もっと貯金を使いたい」と主張しました。しかし施設の責任者が「施設のきまり上、決まった額以上のお金を使用することができない」と伝えると、その子は激怒しました。

子どもの不満

私が宿直の日、子どもはひたすら私に愚痴を話しました。その子自身、施設には小遣いのルールがあることは分かっていますが、親のいる家庭の子どもと比べてしまいます。その子は「友達は、携帯代も旅行代も部活代も遊ぶお金も全部親が出してくれるのに私は全然違う。親がお金を出せなくても、子どもがバイトをして稼いで自由に使ってる。でも私には制限がある。」「バイトをがんばっても稼いだお金を遊びに使うことができないなら、遊ぶ最低限のお金しか稼ぎたくない」「あの親から産まれてきたことが不幸だわ」と投げやりになってしまいました。このことから私は、大人が子どもの主張や気持ちを聞かず、頭ごなしに子どもの主張を否定すると、子どもは言い返すことができずに不満ばかりがたまってしまうことに気付きました。

私はその子どもの愚痴、お金のこと、生活のこと(親のいる家庭よりも、やらなければならないことが多いこと)、仲の悪い職員のことなどを全て話を聞きましたが、会話中、その子は怒りのあまり持っていたペンを折ってしまいました。それだけむしゃくしゃした気持ちが抑えられなかったのだと思います。

愚痴を聞き続けた結果ひらめいた

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子どもの愚痴を聞き続けた結果、『子どもの苦労している想い』『子どもの願望』を理解することができました。しかし、『子どもがやらなければならない事』、『施設には決まりがある事』も理解できました。私は子どもの不満、施設の目指すことを整理した結果、改善策、打開策を思いついたのです。

そもそも小遣いの制限があるのは、きちんと貯金ができるようにするため。子どもがやる気をなくしてしまってバイトをしないことは本末転倒だと気付きました。また、しっかりと貯金を貯めることができれば、ある程度小遣いの融通は効くのではないかと考えました。その旨を子どもに伝え、では具体的に卒業までに例えば100万円貯めるためには、月にいくら稼げばいいのか、そのためにバイトは月に何日入ればいいのかと計算をしました。私はその子に対し「責任者の先生に、目標期間内に目標の金額、例えば20万円を稼ぐことができたら、その一部の2、3万円は〇〇ちゃんの自由に使えるようにさせてくれないかって相談してみたら?」と伝えてみました。その子も納得し、責任者の先生も、その子が打診してきたら組織に相談してみると言っていました。

子どもはたくさんの考えを持っています。大人が子どもの満や主張を頭ごなしに否定してしまっては、その子はその時点で諦め、考えることを諦めてしまいます大人は、子どもの不満や想いを良く聞いて、一緒に改善案を考えることで、その子が考え続け、強く生きる力を養う助けができると考えています。