大富豪の祖父が、孫の敬に残したものは9通の手紙。祖父は敬に、人生で一番大切なものを学んでほしいと言う想いで、祖父が億万長者になるまでに学んだ要素が詰まった手紙を贈っています。
本書は、何となく大学生活を送っていた敬が祖父に背中を押されて、行動、出会い、学びと成長を繰り返すと言う内容です。
今回は本書から、私たちの毎日を豊かにするために、1つ目の手紙『偶然』について、学んでいきたいと思います。
祖父の手紙
祖父は敬に対して、次のように手紙を残しています(一部抜粋)
キミには、これからの人生で、「すべてのことには意味があって、自分を幸せにするために怒っている」という可能性を見てもらいたい。もし、「いいことも、悪いと思うことも、いずれ自分の幸せにつながっていく」とわかったとしたら、何を心配する必要があるのだろう。
(省略)特に成功する人は、そんな何気ない偶然をつかんでいるんだよ。普段だったら気に留めないようなことが直観的にピンときたときには、よく観察してみたりそちらに行ってみたりするのもいい。(省略)本当にキミに気付かせたいときには、「運命の女神」が偶然を2、3回と続けて起こったりして、気付かせようとする」ことすらある。
偶然を掴んだ世界的大スター
本書では、「ザ・ローリング・ストーンズ」と言うイギリスのロックバンドについて紹介されています。このグループは、全世界でのアルバム売上が2億枚をこえる世界的バンドですが、メンバーの2人は、元々小学校の同級生。小学校時代に2人は離れ離れになったのですが、何年も後になって、キースが駅で小脇に抱えていた数枚のレコードアルバムにミックが目を止めて声をかけたのをきっかけに、ミックとキースが再開するのです。2人は、偶然を活かし、全世界に影響を与える功績を残しました。
著者の本田健さんは講演で「例えば電車に乗った時に周りを見回してみて、偶然の再開を果たすことができたり、今日の講演で隣に座った人に、話しかけたのをきっかけにビジネスや恋が生まれたりするのです」と言いました。電車に乗った時も、街を歩いている時も、偶然をチャンスとして掴めるかどうかは、あなた次第と言うことですね。私は、地元から車で1時間程かかる街の、駅から離れたところで偶然に小学校時代の友達と再会し、今も連絡を取り合う程の仲の良さになりました。彼からは、人生を楽しくするヒントをたくさん学ぶことができました。
本書では、祖父の友人が、亡くなった祖父からもらった手紙を何通も大切に持っているシーンがありました。ここから私は、手紙はその人がいない時も、亡くなった後もずっと、その想いや気持ちを大事にできるところが、あたたかみがあって素敵だと思いました。
読書嫌いの妹もすぐ読み切ってしまったため、読書が苦手な方も、是非手にとってみてください。
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