今回は、『子どもの話にどんな返事をしてますか』と言う本を参考にしています。
大切なのは、相手の気持ちに気付き、気持ちを理解していると示すこと
上述したように、本人が大変な状況の時は、方法や努力を指摘するのではなく、相手の気持ちを想像し、責めずに相手の気持ちを汲み取るような言葉かけが大切だそうです。
本書で、著者は次のように言います。
子どもたちは、強い感情に突き動かされているときには、だれの言葉も耳に入らない。忠告も慰めも建設的な批判も、受け取ることができないのだ。子どもたちは、自分のなかで起こっていること、自分がその瞬間に感じていることを、私たちに理解してもらいたがっている。
これは子どもだけではなく、大人にも当てはまることだと思います。嫌なことがあった時、仕事で上司に怒られて最悪な気分で帰宅した後に、家族や友人に望んでいるのは、自分が大変な思いをしたことを、共感してもらいたいだけなのではないかと思いました。そこには、誰が悪かったと言う事情説明、改善のための話し合いは必要なく、自分の感情が人として当然感じるものであることを認めてほしいと言う気持ちなのではないかと感じました。
気持ちを理解するとはどのような発言のことを言うのか
例えば、子どもが「先生が自分のことを怒鳴った」と言ってきた時は、詳しい話を聞いたり、どちらが悪いかを話し合わなくて良いと言うのです。親がどう思っているか、例えば「かわいそうに」と同情するような関りも必要ないと言うのです。
まず親がすることは、子どもの感じている痛みやとまどい、怒りなどの感情を私達が理解していることを示す必要がある、と著者は言います。
・とっても恥ずかしかったでしょうね。
・あなた、怒ったでしょうね。
・その瞬間、先生を憎らしく思ったでしょうね。
・あなたにとって、最悪の1日だったのね。
むすび
これまでの私は、子どもが困っていた時に、『困っているのをどうにかしたい』と言う気持ちが大きいのだと思い、私は原因解明と解決策について話を進めましたが、話を終えた後の子どもは、話始める前と変わらず、モヤモヤした表情をしていました。そしてその子どもは話をしにくることが少なくなり、「どうせ話しても無駄」と言うようになったのですが、もしかしたら、この無駄と言う意味は、話しても自分のことを理解してくれない、と思ったのではないかと感じました。
これからは、子どもが不満を話してきたり、嫌なことがあったと言ってきたときには、子どもの気持ちを想像することを試みてみようと思いました。
参考にさせていただいた本
子どもの話にどんな返事をしてますか?(ハイム・G・ギノット)