すごい人研究所

すごい人になるヒントをまとめるブログ

【スポンサーリンク】

愛着が安定しているとどうなるのか -岡田尊司さんの『愛着障害』から学ぶ-

この記事は、岡田尊司さんの著作『愛着障害―子ども時代を引きずる人々』を参考にしています。これまでに、『愛着』は人格の土台の基となり、生涯にわたりその人に影響する可能性があることを知りました(この記事では愛着スタイル診断テストを紹介しています)。また『愛着』は対人関係だけではなく、活動範囲や認知機能、発達にも大きな影響がある事を学びました。愛着が、人格だけではなく成長や能力にまで影響することに驚きました。

これから、それぞれの愛着タイプの特徴について触れていきます。今回は、愛着が安定しているタイプの人についてを学んでいきたいと思います。

愛着が安定していることにより、人に対する信頼や安心感が育まれる

安定型愛着スタイルの第一の特徴は、対人関係における絆の安定性であると岡田さんは説明しています。『自分が愛着し信頼している人が、自分をいつまでも愛し続けてくれること、この世界が安心できる場所で、人は自分の助けとなってくれるものだと信じることができる感覚』。これがあるから、自分を否定している・蔑んでいるなどと誤解することがなく、人の反応に左右されることがない、また自分の意見や気持ちを口にする事イコール相手を否定することではなく、相手を信頼し尊重しているからこそ、本音で話そうと考えることができると学びました。

安定型愛着スタイルの人は乳幼児の頃、泣いてサインを出せばいつでも守ってもらえるような経験や、安心した環境で生活できることを積み重ねることにより、無意識のうちに『人は信頼できるもの』と言う感覚が養われているのではないかと考えられます。子どもが成長した時に『困ったら人を頼りなさい』『人を信じなさい』と教えられたからではなく、物心つく前の経験としてそれを獲得できているのだと気付きました。

むすび

人を信じなさいとか、安心していいんだよとかそう言うのは、教育されてその人の中に形成されるものではなく、乳幼児の頃の愛着形成によって培われていくものであると学びました。安定型愛着スタイルの感覚が分からない人は、こんな感覚が当たり前のようにある人生に羨ましさを感じるのではないかと思います(私も羨ましいと思っています)。

次回以降は、愛着が不安定であることによりどのような影響があるのか、不安定な愛着を克服するためには何ができるのかについてを学んでいきたいと思います。

参考にさせていただいた本

愛着障害―子ども時代を引きずる人々(岡田尊司さん著)