今回は、岡田尊司さんの書かれた『愛着障害の克服』から学んだことのまとめになります。この本では、次のようなことが紹介されています。
・愛着に問題を抱えるとどのような影響があるのか
・子どもが問題行動を起こした時に医学モデルではなく愛着モデルの視点で考える必要性がある
・愛着の発見の歴史
・愛着形成のポイントと好ましくない関わり
・愛着タイプと愛着形成のためのポイント
・愛着障害の克服のためにできること
愛着モデルと愛着形成のためのポイント
話は、小学校教諭の女性が、担当クラスでも自身の子育てでも悩んでいるところから始まりました。
相談したスクールカウンセラーからは、子どもを医学モデルで見るのではなく、愛着モデルに着目して関わることが大切だと助言をもらいました。
そして愛着形成に大切な安全基地となるポイント、逆に安全基地になりにくいタイプについても学んでいます。
それを学んだ母は、家庭での子どもとの関わりを変えていくと、息子が話すようになり症状も改善されていきました。この回では、本書に書かれていた愛着モデルに着目して回復したケースも紹介されています。
愛着が発見された歴史
本書からは、愛着が発見された歴史について学びました。
愛着が形成される時の条件についての研究結果も学び、愛着の形成には大人の感受性の高さが重要であることが分かりました。
愛着の4つのタイプ
愛着の4つのタイプと、それぞれの愛着タイプの人と安定した愛着を形成するために大切なことについてを学んでいます。私がこのことを学んで一番驚いたのは、共感を煩わしいと思う愛着タイプの人もいると言う事でした。
愛着タイプは4つにしっかりと分類できるわけではなく、それぞれの組み合わせも
ある事が本書で説明されています。
愛着障害克服のために、自分でどんな対処ができるか
愛着障害を抱えている場合について、岡田さんは、真剣に自身の問題と向き合いたかったら専門家に頼る事をお勧めしています。ただ環境に恵まれずにいる人にも、本書は対処できるような方法をいくつか教えてくれています。
むすび
私はこの本を読んで一番感じたことは、愛着のタイプによって求めるものが違うと言うことです。育児本を読んでいると、『子どものこの行動にはこの対応が好ましい』と言う風に説明される時があります。しかしそれは全ての子どもに当てはまるわけではなく、それぞれの子どもに必要な関りが全く違うことを学びました。子どもだけではなく、大人においてもそれぞれが求めている事を考え、接していくことの大切さを感じました。これからは、一人一人の子どもをもっと良く見つめ、その子が満たされる関りを良く考えていきたいと感じました。
参考にさせていただいた本
愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる(岡田尊司さん著)
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