すごい人研究所

すごい人になるヒントをまとめるブログ

【スポンサーリンク】

『どうしても頑張れない人たち』から学んだことまとめ

これまでにこのブログでは、宮口幸治さんの著書『どうしても頑張れない人たち』から学んだことについて紹介してきました。宮口さんは立命館大学の教授であり、それ以前は精神科病院医療少年院に勤務された経験があります。

宮口さんは「頑張ったら支援する」と言う社会の雰囲気に疑問を感じ『そもそも頑張れない人たちや、怠けてしまう人たちほど支援が必要なのではないか』と考えていました。本書には、頑張れない人たちはどう感じているのか、支援者がどのように関わっていったら良いのかなどについて紹介されています。今回は学んだことを振り返っていきたいと思います。本書は、対子どもだけではなく、仕事で後輩や部下がいるような方にも活かせるような内容になっています。

f:id:Megumi_Shida:20210805233857j:plain

子どもに『頑張らなくていいよ』と伝え続けるとどうなるのか

子どもが躓いた時、子どもを大切に想う大人は、子どもにこれ以上苦しんでほしくないと言う思いで『頑張らなくていいよ』と伝える場合があります。しかしそうすると、子どもはそれ以上状況を変える努力をせずに問題を先延ばしにさせ、結局は社会に出て躓いてしまう可能性があることを学びました。無理をする必要はありませんが、生きている以上、頑張って状況を変えたり他者と歩み寄る必要があり、それを辞めさせることで人生の被害者になってしまうことが分かりました。

www.kakkoii-kosodate.info

では実際、頑張れない子ども達はどんなことを考えているのでしょうか。著書の中には、『みんなと同じ(頑張れる人)になりたい』と言う気持ちを持つ子ども達がおり、中には何かのきっかけで一生懸命に物事に取り組み、劇的な変化を示した子どももいました

大人になっても、目の前の状況を変えていきたいと思うように、子ども達も勉強ができるようになりたいとか、運動ができるようになりたい、何かで活躍したいと言う思いがあるのではないかと言うことに気付きました。大人として子ども達にできることは、夢中になれるような環境やきっかけを提供することだと学びました。

www.kakkoii-kosodate.info

頑張れない人が頑張れない理由とは

子ども達が頑張れない理由の1つに、認知機能の低さがある事を知りました。認知機能が低い事により、頑張ったらどうなるかと先を想像することが苦手だったり、勉強そのもの自体に躓く可能性があることが分かりました。著書では、頑張れない理由として、認知機能以外の理由も説明しています。

www.kakkoii-kosodate.info

子どものやる気を奪う大人の関り方とは

著書には、子どものやる気を奪ってしまう大人の関わり方についてが紹介されています。 やる気を奪うような関わりをしないと気を付けるだけでも、子どもとの関わり方を変えていくことができると思います。

www.kakkoii-kosodate.info

www.kakkoii-kosodate.info

『頑張る』を支えるためにはどうしたら良いのか

『頑張る』を支えるために、まず大切なのが『その人が更生しようが犯罪を繰り返そうがずっと支援し続ける姿勢』と宮口さんは教えてくれます。

www.kakkoii-kosodate.info

そしてやる気に繋がるためには『見通し・目的・使命感』が大切であることも知りました。

www.kakkoii-kosodate.info

また頑張れない人が、早く効率的に評価を得るためには、対人マナーを高める必要があることも知りました。なぜ、少年院や児童自立支援施設では、対人マナーを徹底させて教えられるのかを良く理解できました。

www.kakkoii-kosodate.info

むすび

今回宮口さんの本を読んで印象的だったことは、『支援したくないと感じてしまう人ほど支援が必用』と言う言葉です。不適切な養育環境で育った人の中には、不適切な言い方や形でしか人と関われず、時には支援者を拒否するような場合もあります。そう言う人たちは、頑張るための力が乏しい場合があるため、関わるのが面倒くさいと思うような人達こそ、本当に困っていて支援が必用であると言う話が心に残っています。

施設にいる子ども達の中には、大人を操作したり怒らせたりするような子どももいますが、彼ら自身が生きにくさを感じている場面にもたくさん遭遇します。大人や支援者が不快に感じたからと言って、距離を置いたり関係を断ち切ってしまうと、彼らは見捨てられたことによる不安を感じ、より頑張る事が難しくなるのだと思います。

宮口さんから学んだ 『支援したくないとと感じてしまう人ほど支援が必用』、『本当の意味での支援とは、その人が期待通りに更生しようが犯罪を繰り返そうが関係なく支援を続けること』と言う言葉を意識して、子ども達のためになれるような生き方をしたいと思いました。

参考にさせていただいた本・サイト

どうしても頑張れない人たち(宮口幸治さん著)