今回は、樹木希林さんの著書『一切なりゆき』を参考にしています。
ミスを活かそうと言う考え方
樹木さんは、ミスに対して次のように述べています。
私は全てのものに対して、絶対こうでなければいけないという鉄則はないと思ってるんです。たとえば私の顔。これはミスして出て来ちゃったわけですよ(笑)。少なくとも美人女優という枠には入らない。でもこのミスを活かそうと思ってやってきた。今はミスがむしろ面白い顔として受け入れられる時代ですけれど、それこそ40年前は、女中さん約の顔だってミスは許されなかった。その中で私がこうして生き残れているのは、ミスを活かそうとしてきたからじゃないかと思いますね。
樹木さんは、ミスを欠点や使えないものだと判断するのではなく、それをどう活かしていくかに焦点を当てられています。樹木さんは30代の頃から老人役を引き受けたり、役者がCM出演を好まなかった時代に手をあげてCMに出ていました。できないことではなく、自分にできることを考える思考が魅力的に感じました。
私の場合は、ミスを見つけた時にそれを失敗だと考え落胆・非難するような思考に至っていることにも気付きましたが、樹木さんの言葉に触れて、もっと楽になれる考え方に出合いました。
ミス・失敗だと思っても、思考を切り替えて、『これをどう活かそう。もっといいものができるかもしれない』と考えていきたいと感じます。
落胆とは
樹木さんの落胆の話に触れて、私は最近落胆することが増えたことに気付きました。
他人との比較は、人が持っている性(サガ)なので、人を羨んで落胆することは仕方のない事だと思います。
だからこそ、自分に対して落胆する時があったら、自分の好きなものや大切にしたいものを改めて見つめて、それを大切にする時間を増やしていきたいと思いました。
むすび
私は他人に対して期待のようなものがあって、『これくらいやってくれるのは当たり前』と思っているからこそ、それをやってもらえなかった時に落胆が生じることに気付きました。しかし自分も上手くできていないのに、他人に期待するなんて傲慢なことだなと思いましたし、自身の思考パターンに気付けて良かったと思いました。
これまで3回に渡り樹木さんのことについて触れてきましたが、樹木さんは、『こう言う時はこう思おう』と言うことを決めているのではないかと感じました。
樹木さん自身、数えきれない葛藤やストレスを重ねた中で、結果として『こう考えることが一番だ』と言う答えを見つけてきたのだと思います。
樹木さんが人生の中で考え抜いた、幸せに生きるための考え方を、私も意識して生活していきたいです。