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子育てで短所ばかり気になってしまうのはなぜか

今回は、児童精神科医である佐々木正美さんの『続 子どもへのまなざし』と言う本を参考にしています。佐々木さんは、子育てを担う大人たちが、どんなことに気を付けていったらよいのかや、どんな関りをすることによって、子どもは心身共に健康に育つことができるのかを教えてくれます。

今回は、子育て中に、子どもの短所ばかりが気になってしまうことがあるのはなぜかと言うことについてを学びたいと思います。

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他人の短所が気になるのは、私達の生活が豊かであることが一因

佐々木さんは、自著の中で外罰的・他罰的な思考の背景についてを紹介しています。本で取り上げられていたのは、社会心理学者、文化人類学者の我妻洋さんの発言についてです。

人間というのは、どこの国民だとか、どの民族だとかに関係なく(省略)経済的、物質的に豊かな社会に住んでいるほど、外罰性、他罰性を強くするし、「もの」の非常にとぼしい社会に住んでいるほど、内罰、自己罰的になるという、本性を持っているとおっしゃっていました。それから、もう一つ、「人は過密社会に住んでいればいるほど、人間関係が希薄になり、過疎地の人ほど人間関係が濃密になる」ということも、おっしゃっていましたね。豊かさと過密さが一緒になりやすいのも、人間社会の一つの傾向だそうですが、この両方が合わさりますと、私達は目の前や自分のまわりにいる相手に対して、だれであろうと、その人の持っている長所より、欠点や短所のほうに敏感になる。これも人間の特性なんだそうです。

自由で便利な環境下で生活していると、便利さやサービスが充実していることが当たり前の環境になります。問題が生じても、サポートシステムができて、速やかな対応が可能です。そして、インターネットの通信速度が速いのも当たり前。スムーズな検索は当たり前の時代になりました。自分が頑張らなくても周りが心地よい生活環境を整えてくれますから、問題が生じた時に周囲に対しての不満が生じるのではないかと思います。子育てに関しても、すぐには改善できない、思い通りに動かない子ども達に対して、不満を感じてしまうのではないかと考えられます。

私はこの話に触れて、あまりに豊か過ぎる環境も良くはないのかもしれないと感じました。多少は手間がかかっても、余裕がある時は自分でやってみようとか、どうしたら工夫してできるかと考えることで、周りのせいにし過ぎる思考を軽減させてくれるのではないかと考えられます。

他罰的な思考である背景が分かったので、便利な世の中だけれども『じゃぁ自分には何ができるのか』『どんなことが学びになったのか』と言う考えを意識していこうと思いました。

満たされていないと欲求不満になる

佐々木さんは、親自身が自分の欲求を受け入れられていないと、欲求不満になり、子どもに対して攻撃的になると言うことを指摘しています。欲求を満たすには、愚痴や自慢話、些細な事でも安心して話せる人を持てば、問題の多くは解決すると言います。

佐々木さんの言うように、日々の小さなストレスを吐き出せる場所がないと、何となく苛々する、小さなことにも気になってしまうと言うことが多いように感じます。一方、家族や交際相手が私の話を聞いてくれると、心にのしかかった重みが軽くなり、また笑顔で仕事に行くことができるようになります。私にとって、安心して話せる人は何人いるんだろうと考えると同時に、私は誰の話をゆっくりと聞いてあげられているかと言うことも気になりました。自分の話を聞いてもらえる関係ももちろんですが、相手の話を聞いてあげられるような関係を大切にしていきたいと思いました。

むすび

最近、小さなことに対して苛立ちを感じる自分に困っていましたが、佐々木さんの本を読んで、その原因と対処法についてを学ぶことができました。今は便利なものに溢れていますが、自分でできる工夫についてを考えてみること、お互いの話を聞いてあげられる関係性を大切にすること、この2つを意識して生活をしていきたいと思いました。

参考にさせていただいた本

続 子どもへのまなざし(佐々木正美さん著)