好ましくない行動しか残らなかった子ども
児童精神科医の話によると、子どもは元々好ましい行動も好ましくない行動もするのですが、無関心で放置して育てられたりすることで、子どもは周囲から反応されやすい、好ましくない行動が増えるらしいのです。
みなさんが子どもの頃、問題行動やトラブルばかり起こしている子どもはいませんでしたか。私が小学校の頃、話し合いをしても否定しか言わず輪を乱したり、自分勝手な行動を取ってメンバーを困らせていた子どもがいました。もしかしたらその子は、家庭で自分に関心を向けられずに、好ましくない行動が強化された子どもかもしれないと言うことに気が付きました。
私達が今後、そういう子どもと関わる機会があった時は、叱るだけではなく、ふびんな気持ちを向けてあげることで、私達の気持ちも多少穏やかになるのではないかと思います。
子育てによって連鎖していくもの
私達は大切にされる経験を通して、自分も他人を大切にしたいと言う気持ちになりますが、親から大切にされなかった子どもは、他人を大切にすることは難しくなります。大人になるまでに、親以外の人との出逢いや、学びを重ねることで自分も他人も大切にできるようになるケースもありますが、そう言う機会を逃して大人になった場合、子どもを授かっても、その子どもを大切にすることは難しくなり、『親から大切にされない』と言う連鎖が生まれる場合もあります。
好ましくない行動をする子どもに、どう関わったらいいのか
好ましくない行動をする子どもに関しては、『反応を薄くする』と言う対応ができます。それにより、好ましくない行動の価値が下がり、減っていくのです。
むすび
施設で愛着や対人関係に問題がある子どもの成育歴を見てみると、親の関わりに問題がある場合が多いため、子どもは育てられ方が良くないと、健全な成長が妨げられてしまうことを感じ、人はもともと持っている性格よりも、育てられ方がとても大切であることが分かりました。大人になって、子どもを育てたり子どもに関わる職業に就く人は、負の連鎖を生まないためにも、負の連鎖を断ち切るためにも、子どもとの関わり方を学んだり改善して、できることをして行く必要があると思います。
参考にさせていただいた本
子どもへのまなざし(佐々木正美さん著)