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子どもの心を開く、受容的な聞き方とは

今回は、心理学者トマス・ゴードンさんの書かれた『親業』と言う本を参考にしています。親業からは、子どもへの関わり方について学ぶことができます。

親業では、主に2つの話の聞き方についてを紹介されていますが、今回は受容的な聞き方について学びたいと思います。

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今回、子どもが自分の話を始めた時に、主人公である母親は、自分の言いたい事を言ってしまったことが、子どもの心を閉ざすことに繋がりました。

子どもが話を始めた時に、事情聴取のように話を聞きとったり、叱ったり、正論をぶつけたりすると、子どもは、黙らざるを得ず、さまざまな負の感情が芽生えます。例えば、自分をダメだと思ったり、自分は信用されていない・理解されていないと感じたり、苛々したり。親が破壊的かつ非治療的なコミュニケーションを取ることにより、子どもがそれ以上話さなくなるし、子どもは親から叱られたり敵対することで忙しくなり、子どもが自ら問題解決することを妨げてしまうのです。

受容的な聞き方とは

一方、子どもが話をしてきた時に、大人が自分の意見を言わず、頷きや返事、ジェスチャーのみで、『聞く』に徹することで、子どもは様々な考えや発言をするようになります。娘が教頭室に呼ばれた話では次のように聞くことができます。

娘 今日は教頭先生の部屋に呼ばれちゃった。

親 へぇ?

娘 フランク先生が、私が授業中におしゃべりしすぎるっていったのよ。

親 そう

娘 あんなおじいさんにはがまんできないわ。教室でつっ立って、自分の愚痴や孫のことばっかり話して。そんなことに私たちが興味あると思ってるんだから。信じられないくらい退屈なのよ!

親 ふーん。

娘 あんな授業で、なんにもしないで教室に座ってるだけなんてできないわよ。気が狂っちゃう。だからジニーと二人で、先生が話している時についふざけてしまって。本当に先生としては最悪なの!イヤな先生のときはまったくアタマにくるわ!

親 (黙っている)

娘 いい先生だったら、私もよく勉強するんだけど。フランク先生みたいな先生のときには、勉強する気が全然おこらない。なんであんな人に教えさせるのかしら。

親 (肩をゆすって、わからなと言う素振りをする)

娘 でも、まあ、それに慣れたほうがいいのかもネ。いつもいい先生ばかりにあたるわけでもないし。いい先生よりイヤな先生の方が多いし、イヤだからって勉強しないでいたら、いい大学に入れるような成績を取れなくなっちゃうから自分が損するわね。

今回のケースでは、娘は、どうして自分は罰を与えられたか理解し、怒りと憎しみの感情を発散させ、自分の行動を考え、結論まで到達することができました。親業の本では、親が何もアドバイスをしなくても、子どもは自らの力で考え、解決策や結論まで到達するケースがたくさん紹介されています。

私達大人も、身近な人に話を聞いてほしい時は、自分の気持ちを分かってほしいのだと思います。 しかし、自分の話を聞いてくれる存在があると言うだけで、今回の娘のケースのように、次からは頑張ろうと思えたり、どうしたらもっと状況が良くなるのか考えることができると思うのです。

相槌や頷きを中心にすることにより、人は安心して話をすることができるようになります。『へぇ』、『そうだったんだね』、『うん』、『それで?』、『そうなんだ』と言うような相槌と頷きを心がけることで、相手の心を開く受容的な聞き方ができていくと思います。

むすび

今回は、時には何も言わない、干渉しない受容的な聞き方をすることで、子どもが心を開いて話し、自身で考えて成長していく機会を与えることを学びました。

これまで私は、子どものために自分の考えを伝えたいと言う気持ちが先走ってしまいましたが、その思考や言動が、子どもの成長を止めてしまっている可能性があることに気付きました。子どもが何かを言ってきた時、時にはアドバイスも必要かもしれませんが、子どもが自分で考えて行動してみて、試行錯誤を通して成長できると信じて、大人は子どもの話や気持ちを受け止めることに留め、時には何も言わないと言うことを選択していきたいと感じました。

参考にさせていただいた本

親業(トマス・ゴードンさん著)