今回は『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』を参考にしています。この本は、ADHD(落ち着かない、衝動的)の子どもを育てる親だけではなく、子どもの行動にストレスを抱える親にとって役に立つ解決法が紹介されています。本書には対象年齢が2歳~12歳と記されていますが、子どもの発達段階や対応方法によっては高齢児でも活用できるものもあります。
今回は大人が子どもにしてほしい課題や手伝いがある時に、子どもが強力をするように促す方法4つについて学びたいと思います。今回学ぶ方法を用いると、親子の対立が少なくなると言う効果を得ることができます。
協力を引き出す方法①:選択させること
子どもに選択をさせることで、強制された感じを与えず、子どもが自分で決めるゆとりを与えることができます。また、大人からしてほしいことも選択制にする事でスムーズに取り組むことができる場合があります。
方法としては、子どもにしてほしい行動を決めたら、提案をしていきます。子どもからの提案として受け入れられるものがあれば、受け入れます。例えば帰宅後なるべくお風呂に入ってほしい場合は、時間の選択をさせるようにすることができ、『今お風呂に入る?それともご飯前にお風呂に入る?』と言ったように選択を与えることができます。
協力を引き出す方法②:予告
予告をすることにより、子どもは行動を切り替える準備ができます。誰も突然辞めさせられることが好きな人はいないため、時間の感覚が乏しい子どもにとっては、予告をされることでストレスが軽減すると考えられます。
方法としては、5分、10分、15分前に子どもに予告を与えるようにすることが勧められています。また、『あと〇回やったら~の時間よ』と説明しても良いかもしれません。
協力を引き出す方法③:したら/して良いと言う取り引き
これは、親がしてほしい行動・課題をする代わりに、子どもに特典を与えると言う合意です。子ども達にしたいことがあるので、子どもに協力させる上では揉め事が少ない方法です。この方法だと、子ども達が課題を実行しないのであれば特典を得ることができないので、子どもが課題を実行しないのは子どもの責任となり、子どもは特典を失うことになります。
方法としては、子どもがしたい事があり大人のもとへやってきた時、大人が子どもにしてほしい行動がある場合に『〇〇したら~してよい』と言う取り引きを交渉することができます。子どもから抵抗があれば、簡潔に『それはあなた次第よ。どう決めようと、あなたの好きにしていいわ』と伝え、その課題を終わらせるかどうかは子ども次第であることを伝えることを勧めています。
協力を引き出す方法④:より良い行動のためのチャート
この方法は、3歳半~12歳くらいの子どもに効果的な方法です。効果としては、子どもに協力する気にさせるのに役立ち、2~3週間でめちゃくちゃな暮らしが平静なものに変えることができます。
方法としては、大人が混乱しやすい時間帯を選び、その時間帯に子どもが進んでする(週に4、5回)行動を3つ選びます。また時折(週2、3回)する行動を2つ選び、稀にしかしない(週1程度)行動を1つ選びます。その行動の成功率が50%くらいになるまでタスクを調整し、実行していきます。1日の終わりに一緒に獲得した数を数え喜び、上手く行かない時は素知らぬフリをしていきます。ここで大切なポイントは、上手く行った時は大人が喜んだりほめたり励ましがあることです。ただ単にシールを渡して終わりにしてしまうと、続かないケースもあるそうです。
むすび
今回は、上手く子どもの協力を引き出す方法について学びました。ペアレントトレーニングの本を読むと、子どもに上手に接するためには、訓練と技術が必要であることを感じます。子どもを大切にしたいと言う思いがあっても接し方が不適切であれば望まない結果を招いてしまいます。私自身も、学んだことが習慣化できるように意識をしていきたいと思いました。