齋藤孝さん著書の『上機嫌の作法』を読み、上機嫌であることは他者との空間を祝福する、と言う言葉に惹かれ、上機嫌で穏やかな気持ちで過ごすこと自体が、価値のある事だと学びました。
齋藤孝さんが上機嫌になった理由
テレビで齋藤さんが登場する度に、私は『元気でテンションが高い人だなぁ』と思っていたのですが、齋藤さんは元々不機嫌をまき散らしていた人だったそうです。
しかし教育者になり、人の前に立つようになってから、上機嫌の価値を学びました。人に聞く耳を持たせるためには、常に上機嫌である事が肝要だと気付いたのです。上機嫌を意識していくうちに、教壇に立つと自然と上機嫌になれたとのこと。
『上機嫌は訓練によって身に付けるもの』。上機嫌力を磨くのは、いつからでもできることを、齋藤さんは教えてくれます。
不機嫌でわだかまりが残った出来事
私は最近、子どもの発言に反応し、不機嫌になってしまいました。子どもはそれを察知して、情緒不安定になり他の大人に愚痴を言っていました。もちろん人間ですから、怒る時もある。ただし信頼関係が構築されていない、しかも今まで不適切に育てられた子どもに対して不機嫌になってしまったのだから、それ以降少しだけわだかまりが残ったように思います。
齋藤さんは、『知性のある上機嫌さは、ひねりの利いた冗談や即位灯明な返答、コミュニケーションができる』と言っています。私も、子どもの発言に不機嫌になるのではなく、できるだけどんな時も、機嫌を損ねない状態で、上手い返をしてやり取りができるように心がけたいと思いました。
上機嫌力を磨くメソッド
上の絵で紹介したように、上機嫌を磨くためには、ふっきる力である断言力、想像力、自分を笑い飛ばす力が必要だと言うことを学びました。私個人的には、断言力は効果的に感じました。『他者の状態がどんな状況であろうと、”それにも関らず”自分は上機嫌!』と心の中で唱えると、他者の状態と自分をスパッと断ち切ることが出きるように感じました。
また、想像力も役立っています。相手の機嫌が悪かったら、『今私だけのせいで苛々しているわけではない、今までの積み重ねがあったり、他で疲れたり嫌なことがあったんじゃないか』と想像することで、自分を責め過ぎずに済むことが分かりました。
その他、本書では、ストレッチで体をほぐすだけでプレッシャーを感じる状態や疲れ切った状態が戻る事なども紹介されています。
また齋藤さんは、上機嫌を維持するポイントは、とにかく出し続けることだと言います。人間は回転している状態がちょうど良く、表現できることで次第に心が軽くなるそうです。確かに、自分の気持ちを他者に表現できるときには感情のわだかまりが残りませんが、気持ちを表現できなかったり伝えられない時には情緒が不安定になる時もあると思いました。
不機嫌な人に引っ張られて悩んでいる方、不機嫌になってしまい悩んでいる方は、是非、本書を手に取ってみてください。齋藤さんの美しい表現とともに、学べることは多いと思います。
参考にさせていただいた本
上機嫌の作法(齋藤孝さん著)