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勝負なし法の例① 合羽を着る・着ないで争う親子

以前このブログでは、親子関係において、親が勝つか、子どもが勝つかの勝負ありの関係は好ましくないことに触れました。それを踏まえ、親子の両者にとって良い関係性を保つための方法として、お互いが対等な関係で、お互いの問題を明確にし、解決案を出し合い実行する『勝負なし法』と言う方法がある事を学びました。

www.kakkoii-kosodate.info

勝負なし法の大まかな進め方は、①お互いの対立(意見)をはっきりさせ、②お互いの欲求を満たすような解決方法を話し合うと言う手順です。

今回から、勝負なし法の具体的な活用の仕方について、ケース別に学んでいきたいと思います。

クイズ

みなさんなら、この場面に遭遇した場合、どのように子どもに関わりますか。

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親が勝つか、子が勝つかの場合(勝負あり法)

この場合、親が勝つか、子どもが勝つかの勝負あり法だと、例えば親は次のように子どもに言います。

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これは子どもに対する命令です。他には、

『じゃぁ風邪を引いても看病はしないからね』(注意、脅迫)

『そんなこと言うんなら、お父さんと2人で叱るよ』(脅迫)

『あなたの考えには賛成できないよ』(批判、非難)などがあります。

子どもが反発する場合として、例えば次のような発言が考えられます。

『何で口出しされなきゃいけないの?私の勝手でしょ』

『そんなに言うと、怒るからね』(脅迫)

『私が嫌だって言ってる合羽を無理矢理着ろって言うなんて、最悪な親』(批判)

子どもが勝つにしても、親が勝つにしても、どちらも共通しているのは、それぞれがそれぞれの主張を通そうとしているところ。親は子どもに命令、注意、批判、脅迫を伝えることで、子どもにもそのコミュニケーション方法を教えているのではないかと感じます。

勝負なし法(両者が納得する場合)

勝負なし法では、例えば次のような結論に至ります。

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他にも考えられるのは、例えばこの日は交通機関を使う、親が送って行く、近くのコンビニで合羽を買ってから行く、などが考えられます。

ここで親が心がけていることは、まずは子どもの行動がどのように親へ影響を与えるかを伝えているところ。人は、誰かに迷惑をかけていることを知ると、自分の行動を変える必要がある事に気付くのです。そして親の気持ちを知ることで、子どもも自分の気持ちを表現するように導かれる場合があると考えられます。

そして、親は子どもが本当は何で困っているかを知るために、能動的な聞き方をしているところです。子どもの気持ちを汲み取ろうとすることで、子どもが安心して自分の意見を言う雰囲気を作り出していると考えられます。

むすび

勝負あり法では、お互いがお互いを非難したり、お互いを説得するために主張をするだけですが、この状況では、親は子どもが拒否をする本当の理由を知ることができません。勝負なし法は、お互いが何で困っているのかを明らかにし、両者の悩みを解決すると言う、人が人と心地よく生きていくために重要なスキルです。親がこれを使うことにより、子どもはそのスキルを学ぶことができます。

私は、子どもの意見を聞く前に、どうやって子どもを説得しようか考える癖がついていることに気付きました。『子どもは、本当は何で困っているのか』と言うことをまず知る姿勢を持っていきたいです。

参考にさせていただいた本

親業(トマス・ゴードンさん著)