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勝負なし法の例② 部屋を片付けることで揉める親子

以前このブログでは、親子関係において、親が勝つか、子どもが勝つかの勝負ありの関係は好ましくないことに触れました。親子が良い関係性を保ちながら問題を解決するための方法として、お互いが対等な関係で、お互いの問題を明確にし、解決案を出し合い実行する『勝負なし法』と言う方法がある事を学びました。

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勝負なし法の大まかな進め方は、①お互いの対立(意見)をはっきりさせ、②お互いの欲求を満たすような解決方法を話し合うと言う手順です。

勝負なし法の前提条件

前回、子どもが合羽を着ていくかどうかの対立について紹介したところ、次のようなコメントをいただきました。感謝いたします。

私が思い浮かんだのは「じゃあ好きにしなー。危ないから気をつけるんだよー」でした。これは私が負けているのですかね。 

勝負なし法を使う前提条件として説明が足りなかったのですが、勝負の前提となるのは、親も子もお互い欲求を持っていて、それがぶつかると言うことです。親は子どもの行動に対して『好きにしな』と思えるようなら、親は子どもに対しての欲求がないと言えるので、これは勝負をする必要がありません。そして対立は生まれないため、親の負けと言う訳ではないです。コメントの中で、今日は半袖にするか、長袖にするかを話したと言う方もいましたが、親がどの程度まで子どもの行動を許容できるか否かは、その親に委ねられると言うことです。

ですから私が紹介しているのは、ある家庭には当てはまるかもしれないし、当てはまらないかもしれないと言うことを前提にすると言う説明を忘れていました。

クイズ

みなさんなら、この場面に遭遇した場合、どのように子どもに関わりますか。

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子どもの部屋が汚いことは、多くの家庭でも問題になる事ではないでしょうか。親が、子どもの部屋が汚い事をどうにかしたいと思っている。一方子どもは自分の部屋の片づけは嫌だと思っている時に、どのように話していったら良いのでしょうか。

親が勝つか、子どもが勝つかの場合(勝負あり法)

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部屋を片付けるように言うことは命令であったり、だらしないと言うのは、非難を示す言葉にあたります。片付けなければ物を捨てるよと脅迫したり、親は子どもを片付けさせるために、色々な方法を駆使する場合があります。

一方子どもは、自分の部屋なんだから口出しするなと主張したり、親の声掛けに拒否をするのかもしれません。

勝負なし法(両者が納得する場合)

一方、両者が納得する答えを見つける勝負なし法では、例えば以下のような関わり方ができます。

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他に考えられるアイデアとして、もし子どもが片付ける方法が分からない場合は、頻度を決めて一緒に片付けるようにする、収納を増やして片付けやすいように工夫する等があります。家庭によって、その解決策は様々となります。

勝負なし法の導入の仕方

親が勝負なし法を取り入れる時、子どもがすでに大きくなってしまっている場合は、まずは親が子どもに、勝負なし法はどのようなものかを説明する必要があります。なぜなら、子どもは親が勝つか・子どもが勝つかの駆け引きしかしてこなかったため、話し合いと言われても、今までの方法と変わらずに押さえつけられるのではないかと拒否をしてしまう可能性があるためです。例えば、子どもには次のように伝えることができます。

『もう家族で喧嘩をすることには懲り懲りだから、新しいやり方で、私達の問題を解決できると思うんだ』

『君に譲れと言っているわけではないし、私達も譲りたくはないんだよ』

『お互いが良いと思う方法を探したいと思っている』

『お互いの感じている問題を解決できる方法を知ったんだ』

今まで大人からガミガミ言われてきた子どもは、この話し合い自体を拒否する可能性があります。そのような時は、時間を置いたり、能動的な聞き方により、子どもの気持ちを理解する関わり方が必要だと、親業の著者は言います。

むすび

親子関係にとって、勝負なし法は新鮮だと感じる家庭は多いと思うので、今回は導入の仕方についても学びました。私自身も子どもと接する中で、このような方法を取り入れたことが少ないので、その場面に遭遇した場合を想定して、あらかじめシミュレーションをしていきたいと感じました。

参考にさせていただいた本

親業(トマス・ゴードンさん著)