これから岡田尊司さんの著作『愛着障害―子ども時代を引きずる人々』を学んでいきます。岡田さんは本書で、『愛着』は人と人の絆を結ぶ能力で、人格の土台の基となり、『愛着のスタイル』は対人関係だけではなく、成長や仕事、人生の姿勢に大きく影響することを説明しています。また、精神的なトラブルの多くや家庭問題、虐待や非行、犯罪や発達障害の根底には愛着の問題が関係しているとも指摘しています。
本書を読み解くことで、人が抱える生き辛さを愛着視点から理解でき、生き辛さを解消するヒントを見つけることができます。また家族や職場の人、友人等の愛着スタイルについての理解が深まり、適切な関り方を考えるヒントを学ぶことができます。愛着スタイルを診断するテストを引用しているので、是非取り組んでみてください。
対人関係や日々の生き辛さに影響する『不安定型愛着』
岡田尊司さんは、人が幸福に生きていくうえで最も大切なものは、安定した愛着であると説明しています。愛着とは、人と人との絆を結ぶ能力であり、人格のもっとも土台の部分を形作っており、対人関係や愛情関係だけではなく、仕事の仕方や人生に対する姿勢まで大きく左右されると説明しています。
不安定な愛着スタイルの人は、安定型の人が持っている『人と人との絆を結ぶ能力』が乏しいため、対人関係や精神面で困難を抱えやすいことが多いことが想像されます。不安定な愛着スタイルの人は3分の1程度いるらしいので、私たちの身近にいる人、若しくはご自身が不安定な愛着スタイルかもしれません。
幼少期に形成された『愛着スタイル』が一生影響する
『愛着』は、日々の他者への関わり方や距離感、物事の捉え方や日頃の安心感や不安感など大きく影響していると説明されています。本書によると、幼い頃に身に付けた愛着スタイルは、7-8割の人で生涯にわたり持続するそうです。不安定型の愛着スタイルを抱える多くの人は、一生その愛着スタイルに苦しむことが想像できます。愛着は生後6か月頃から形成されるため、物心がつく前からの親の関りがその子の生涯の人生に大きく影響することが理解できました。
あなたの愛着スタイルは?
本書で紹介されている愛着スタイルの診断テストと似たものを引用しています。本書で掲載されている診断テストでは『どちらともいえない』と言う選択肢は下記のテストにはありませんが、おおまかな傾向は掴めると思います。
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安定型の愛着スタイルは、他者と安定した関係性を維持することができ、精神的にも安定している方ですが、安定型の結果にならなかった方は、その愛着スタイルが生き辛さを生み出している可能性がある、と言う気付きに繋がるのではないかと思います。
むすび
これから、人が抱える生き辛さについて、『愛着』と言う視点で考察し、生き辛さから解放されるためにはどのようなことができるのかを学んでいきます。
私の愛着スタイルの診断テストの結果は、不安型と回避型の愛着スタイルでした。私が抱えている人との距離感や不安感の悩みは、愛着スタイルが影響している可能性があることを理解しました。私自身もこの本を読んで、日々感じる不安な感情やしんどさの解決のヒントを得たいと思っています。
私は最近まで、社会福祉士の試験勉強をしていました。社会福祉士とは福祉系の専門職の資格です。社会福祉制度とは、困った時に(困らないように)国民を守っていく制度であり誰もが利用する可能性のある制度であることも学びました。
私がブログを休んでいた間に、私が好きなブロガーさんの沢山の変化がありました。ご結婚されたり、お子さんが希望する進路を叶えられたり、新聞に掲載されたり、1000記事達成したり、目標に向かって懸命に行動されたり、変わらず一生懸命お子さんと向き合っている方がいたり。沢山の方の変化や懸命な姿勢を拝見し、幸せや勇気を沢山もらいました。
私はブログをお休みしていた約1年間、大切な家族や友達に助けてもらったり励ましてもらいながらも、自分の課題と向き合ったり人生を考えることができました。そして、ぬいぐるみ好きの交際相手とも入籍しました。対人不安を抱え良好な人間関係が維持できなかった私ですが、私の事を理解してくれ、ユーモアを交えて日常を楽しく幸せにしてくれる人と出逢うことができて、よかったと思います。