今回は、小学校教諭沼田晶弘先生の著書『もう「反抗期」で悩まない! 親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法 』を参考にしています。反抗期と言うと、子どもに何を言っても拒否をされて親子共に疲弊するイメージがあり、親御さんにとっては子育てにおいてとても不安な時期なのではないかと思います。
本書は「反抗期」に悩む大人に向けて、沼田先生がそれを克服する思考法を紹介しています。以前、反抗期の正体が自己主張であることを学び、子どもの自己主張を抑えるのではなく、親が聞く姿勢を持って関わることの大切さを学びました。
今回は、子どもの自己主張に対して、具体的にどのような姿勢や言葉かけが必要かについてを学びました。本書で沼田先生との対談に登場するDさんのエピソードを参考にしています。
Dさんのエピソード
Dさんは息子さんへの接し方を改善していくことで、結果として親子でお互い分かり合えるようになり気持ちにも余裕ができたそうです。
Dさんは、息子さんが『反抗期ではなく自己主張をしている』と気付くことで、1人の人間であることを認め、息子さんの気持ちや事情を知りたいと言う気持ちが湧いてきたのではないかと思います。
「反抗期」の子どもに対して必要な言葉かけ
Dさんは、習い事に行きたくないと言った息子さんに対して、「どうして?」と聞き、息子さんの事情を確認しました。それにより会話が増え、息子さんが沢山のことを話すようになったそうです。
沼田先生は本書の中で、『反抗期』のお子さんに対しては、『何で?』と言う言葉を使うことが好ましいと教えてくれます。反抗期のバトルは、大人が子どもに正論や命令・指示をぶつけ、子どもがそれに反撃して始まるイメージがありますが、この『何で』を使うことができると、子どもの事情を聞くことができ、会話ができるようになります。
沼田先生は、『何で?』と聞くことで、子どもなりにそれをしたくない理由や、本音が聞きだせるかもしれないことや、子どもに聞く姿勢がある事を伝えることができると教えてくれます。そして『何で?』のやり取りをすることで、命令でも指示でもないディスカッション・会話ができるようになり、互いが考えていることをより深く知ることができます。互いの考えを知ることは、人が人と生きていく上ではとても大切な事だと思います。会社の会議でも仕事でも、互いがどのように考えているか理解できてこそ、良い話し合いや改善案を出すことができるようになります。
大人が子どもに『何で?』と投げかけてディスカッションをすることは、子どもが人と生きていく上で必要な人との関わり方を伝えていくことにも繋がると感じました。
むすび
今まで私は、子どもに対しても職場の人に対しても、『自分の意見を伝えたい!』と言う気持ちが先走っていました。しかし今回の学びを経て、それぞれがそれぞれの考えを持っていると言う視点が増えたことで、自分が発言をすることを控え、まず相手に対して『何で?』と聞いてみることができるようになってきました。すると子ども自身が自ら考え行動する余裕を与えることができ、子どものペースで考えている様子が見られました。会議中も、他の人はどのように考えているのかについてを気にすることができるようになりました。『何で?』は、反抗期だけではなく一生大切な言葉なんだろうなぁと言うことを学ぶことができました。
参考にさせていただいた本
もう「反抗期」で悩まない! 親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法 (沼田晶弘さん著)