今回は鈴木祐さんの『超ストレス解消法』を参考にしています。鈴木さんは、年に5000本の科学論文を読み続け、雑誌やウェブで最新の健康科学の執筆を手掛けている凄腕の方です。たくさんの科学的に効果のあるストレス対策法の中から厳選された対策法が、本書に紹介されていると言うことになるのだと思います。
今回は、慢性的ストレスの一因である『受容のアンバランス』についてを学んでいきます。
受容のアンバランスとは
本書で説明されている『受容』とは、自分の不安や緊張感をありのまま受け入れることと説明されています。受容することが難しい人は、自分の感情を受け入れることができずに抑えつけてしまいます。抑えつけることにより余計にその感情を意識してしまい、ストレスに繋がります。私も『怒ってはいけない』と思う時ほど感情が抑えつけられずに爆発してしまったことがあったので、あの時はまさに自分の感情を受け入れていなかったからかなと感じました。
受容の精神を育むための方法とは
本書では、研究で効果が実証されている方法を中心に、様々な対処法が紹介されています。需要の精神を育むための方法は、以下のような方法です。
・アクセプタンス・ワードセラピー
受容の精神を表現した名言を読む方法。それだけで効果が実証されているそうです。鈴木祐さんのサイトから、本書に掲載されているワード集を確認することができます。
Dropbox - アクセプタンスワード.pdf - Simplify your life
・脱フュージョン
ネガティブな思考と自分を切り離して、否定的な感情に巻き込まれないようにするための方法。例えば、ネガティブなことを思った時『・・と思った』『・・と思ったことに気付いている』のように言い足すことで、自分の思考を客観視することができるようになるとのこと。歌ったりアニメ声で言ってみることで、自分と思考の間に距離を作ることができます。
・ポジティブ・ストレス・マインドセット
ストレスのメリットには、例えば集中力やモチベーションを上げること、成長できることなどがあります。普段からストレスに対してポジティブな印象を抱いている人は、ネガティブに考えている人よりも朝のモチベーションが高く、仕事に対して明確なスケジュールを立てる傾向があり、1日の生産性も向上しているそうです。つまり、頭でストレスのメリットを考えることで、ストレスを良いように解釈し、活用できると言うことだと思います。
本書では、他にも受容の精神を育むための方法が沢山紹介されています。
『受容』とはつまりどう言うことか
本書で紹介されている受容の精神を育む方法の特徴は、感情に気付くことと、感情と自分との距離を置くことだと感じました。感情を持っていると言うよりは、机の上に感情があって、それを見ていると言うような印象です。逆に感情を抑えられない時は、感情を持っていて風船のようにどんどん大きくなっていると言うイメージでしょうか。
例えば瞑想に関しては、瞑想中は余計な事を考えないようにするので、何か思いついても強制的に思考や感情を切り離すと言う練習ができるのだと思います。それにより、日常的にもネガティブな感情に巻き込まれずに済むのではないかと感じました。
むすび
今回は、受容のアンバランスについてを学び、受容のアンバランスのための第一歩として、感情を避けないことの大切さを知りました。私は以前子どもとの関わりの中で、『苛々しないように』と気を付けていたことがありますが、そのように考えていた時はちょっとしたことでピリピリとしてしまっていました。しかし職場の心理士から、大人が感情を出したとしても、子どもとの関わりの中で関係が修復できることを経験することも、子どもにとって大切なことだと言われた時、私は自分の感情を無理に抑えつけなくてもいいのだと気付くことができました。それからはそれ以前よりも小さなことでピリピリせずに生活することができるようになりました。自分自身の感情を受容できたから落ち着くことができたんだと思いました。
参考にさせていただいた本
超ストレス解消法(鈴木祐さん著)
鈴木さんは、『この本の最終ゴールは、心がどんなダメージを受けてもすぐに立ち直れる無敵のメンタルを手に入れること』と説明されていますが、1400円+税の値段で、無敵のメンタルを手に入れられるのであれば、これは熟読し実践するしかないと思いました。今回から数回に分けて、私が特に気になった内容を紹介していきますが、本書が気になる方は是非手に取って読んでみてください。