当時南カリフォルニア大学の学生であった著者は、フランスの大学へ留学。その時に著者が学んだ、食事、洋服、身だしなみ、運動などの生活を上質なものにする方法を紹介しているのがこの本です。今回は上質な『食事』、『恋愛』について学んでいきたいと思います。
本書の魅力
〇上質な思考に触れることで、思考レベルが向上する
本書は、著者がその時に見たこと、感じたことがとても詳しく紹介されているため、私たちも状況がイメージしやすいし、考え方も理解しやすい。そのため、その考え方が私たちに影響されやすく、行動に移しやすいのではないかと思います。
〇私の思考レベルも行動も変化したできごと
私が夜食を我慢できずにいた時、妹が『明日の朝に、大好きなお菓子を食べれるって思っていれば、明日の朝をわくわくしながら夜を過ごせるよ!』とアドバイスをくれました。そのため私は『なるほど、そう考えればストレスなく過ごせそう!』と気付き、夜にお菓子を我慢できるようになりました。このように、良質な思考に触れることで、私たちの思考・行動が良い方向に影響することが期待できます。
『食』を上質にするコツ
〇食事を上質にするために
アメリカで生活していた頃の著者は、スナック菓子などの間食ばかりしていたそうですが、フランスでの生活を経て、殆ど間食をしないようになったと言います。
パリでのわたしの生活は、とにかく活動的だった。一日じゅう外に出ていて、街を歩き回ったり、授業に出たり、友だちに会ったり。おかげですっかり食欲旺盛になってしまった!
そんな驚くほどの食欲も、毎晩家に帰ってみんなで夕食をいただけば必ず満たされた。わたしはマダムが腕によりをかけた手料理を心ゆくまで味わって、思う存分楽しむことができた。
けれども、もし夕食前にクラッカーや甘いお菓子を食べたりしてお腹が膨れていたら、マダムのせっかくのごちそうも台なしだったにちがいない。
この部分を読むだけでも、豊かな食生活をするために、私たちが何を心がけたら良いのかを学ぶことができるのではないでしょうか。
〇間食を減らすためにはどうしたら良いか
間食を避けるための方法についても紹介されています。例えば、ながら食べはやめる。フランス人は、歩きながら食べたりはしないそうです。それは、ものを食べることは、自分の体内に食べ物を取り込むことであるから、洗礼されていること、礼儀にかなったマナーが必要。食べることに意識を集中するべき、という考えを持っていると著者は言います。
また、間食をしにくい上質なインテリアにすると良いアドバイスをしています。著者のホームステイ先は、格調高いリビングで、会話や読書を楽しむ場所。スナック菓子をほおばったら場違いと思うような空間らしいです。
そのほかにも、空腹感を抑える方法、空腹感を忘れる方法などについても紹介しています。
上質な恋愛関係を続けるコツ
また、私が一番心に残ったのは、上質な恋愛にするための考え方です。著者は、恋愛関係では、パートナーにミステリアス(秘密・神秘的)な部分を残しておこうと提案しています。例えば、付き合い始めてからすぐに、お互いの前でおならをしたり、爪を切ったり、眉毛を抜いたりはしない。そのようなことを、時が経っても大切にすることを勧めています。本書では、『お互いの見ている前でおしっこをする仲という人たちがいるが、そんなのは親密ではなく、ただ下品なだけ』と言っています。恋人に対しても、つき合い始めた頃と変わらず、ミステリアスな部分を残すことで、いつまでもロマンティックな関係でいられると言います。
本書は、施設で一緒に暮らす子どもが教えてくれた本です。
この本を読んで私は、明日の休みに、要らない本と服とはさよならをしようと思いました。本書はきっと、あなたの生活を豊かにしてくれると思います。おすすめの一冊です!
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