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他者を平気で傷つけてしまう人は、心が鈍感になっている可能性がある

今回は、岡本茂樹さんの書かれた『いい子に育てると犯罪者になります』と言う本を参考にしています。生前の岡本さんは、大学に勤める他、刑務所での更生支援に力を注がれていました。

今回は、岡本さんが担当した、殺害を経験した受刑者についてです。受刑者の香川(仮名)は、被害者に対して悪いことをしたと言う意識が全くありません。その理由を学んでいきたいと思います。

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傷つけられることで、心の痛みに鈍感になる

子どもの頃の香川は、何年も虐待を受けて自身の心の痛みに鈍感になることで、他者の痛みにも鈍感になったと、著者の岡本さんは考察しています。岡本さんは、著書で次のように言います。

香川は身体的虐待と心理的虐待の両方を長期間受けていたと言えるでしょう。最初の頃は香川も両親の「不適切な養育」に対して怒りを覚えたはずです。しかし幼少の子どもがその感情を出せば、力で勝る両親は更なる怒りの感情を香川にぶつけていたでしょう。香川が無力感に囚われていったことは容易に想像できます。次第に香川は自分の感情(心の感覚)をマヒさせることになります。常に心の痛みを感じることは苦痛だからです。「ボーッとなる」のは、「心の痛み」を感じさせなくするための彼なりの「自分の身(心)」を守る方法だったのです。こうして香川の心の痛みは、長い時間をかけて、どんどん鈍感になっていきます。そして、彼は笑うことを見に付けました。彼の「笑い」は、苦しみを感じないようにするために作り出した「偽の感情(=癖)」になっていったと考えられます。 

心が麻痺した姉の話

片親からの虐待がひどかった姉は、何時間も居間で説教されて暴力を振るわれ、罰として炎天下の中草むしりをされたり、前髪を切られたり、学校に怒鳴りこまれたりしていました。

その姉が大人になり、家族との約束を平気で破り、傷つけるようになりました。飼っていた犬を大切にすることができず、散歩もせず餌も与えずに、うるさいと怒鳴り散らしていました。それを見ていた私は、姉がなぜ他者を大切にできないのか理解ができませんでした。

しかしこの本を読んで、姉は片親からのひどい仕打ちをされている時に、何も考えないようにすることで心が鈍感になっていき、他人の気持ちを大切にすることができないようになってしまったのではないかと気付くことができました。岡本さんは、他者を極めて大切にできない気持ちが殺人に繋がると言います。子どもの頃に大切にされなかったことが一因で、他者を大切にできないようになると言うことは、とても悲しい事だと思います。

まとめ

傷つけられて心が鈍感になると、他者の気持ちも分からなくなり傷つけてしまう。逆を言えば、心も体も大切にされれば、自分の気持ちも他者の気持ちも大切にできるようになると言うことだと思います。1人でも多くの子どもが、心も体も大切にされて、安心した環境で育ってほしいと願うばかりです。

参考にさせていただいた本

いい子に育てると犯罪者になります(岡本茂樹さん著)