ワンオペ育児の大変さを学んだ私は、どうしたら世の中の大変なお母さん(お父さん)が、もっと幸せに過ごすことができるのかな、、と情報を探していた時に出逢えたのがこの本です。
著者の山田綾子さんとは
著者の山田さんには実家がなく(母を亡くす)、夫も深夜帰りになるような育児がワンオペ状態の中、やることが山積みで、子どもに対してイライラして当たってしまう日もあったそうです。困った山田さんが家事本を読み漁り試行錯誤を続けるうちに、家は片付いて、落ち着いてご飯の支度ができ、笑顔が増え、子どもと夜9時には寝ることができるようになったそうです。では、山田さんはどのようにしてその状態までもっていったのでしょうか。それは、がんばるのをやめたのです。
何をやめたのか
本書では、かける時間も労力もお金も減らして、ストレスまでも減らすことができる数々の方法が紹介されています。
〇料理編
献立に悩むこと、凝った料理を作ること、作り置き、下ごしらえ、毎日味噌汁作ることなど
〇生活編
洗濯物をたたむこと、掃除機、便利グッズ、家計簿など
〇子育て編
子どものことをやりすぎること、夫に期待しすぎること、子どもにプレゼントで物をあげることなど
〇部屋のつくり編
たくさんの物を整理する片付け、ベッド、ソファ、おしゃれなインテリアなど
〇時間編
テレビを観ること、家の中でスマホを見ること、早起き、子どもに対する注意(小言)、一人時間の捻出など
例えば毎回手間がかかる料理。山田さんは、下ごしらえや、きちんとした順序を踏まなくても美味しく作れる料理がある事を発見。サバの味噌煮は調味料が煮立ってからサバを投入。下処理や難しい手順をやめたそうです。また、食材を切る手間を減らすために、そもそも切らなくても良い(ちぎるだけで良い)食材を使うなど、食材購入からメニュー決め、ご飯作りまでの効率化をする方法などが紹介されています。
『やめるコツ』とは
では、山田さんはどのようにやめることを決めているのでしょうか。
〇一番大事にしたいものを決める
山田さんは『食事は、楽しく・家族揃って・野菜を摂る』ことを大切にしているそうです。これを決めているから、一汁三菜作らなくても、2日連続で同じメニューになってしまっても、子どもがオッケーをしてくれれば、それでよしとしています。一番大切にしたいことを決めて、それ以外はがんばらない。いかにラクして、美味しく楽しくご飯を食べられるかを考えています。
〇ストレスの原因になるものはやめる
山田さんがすごいなと思うのは、ストレスになるものはやめてしまうことです。がんばっていたことでも、それほど効果を感じなかったり、ムダかもと思ったことはやめてしまっています。例えば、子どものお祝いの時におもちゃなどの物をあげても、子どもがすぐに飽きてしまって使わなくなってしまうことがあったそうで、それからはプレゼントは年一のクリスマスの時だけと決めたそうです。また、旦那さんが朝まで寝落ちしてしまうソファ。ソファでダラダラしてしまって家事手伝ってほしいのに、、とストレスを感じたため、ソファは撤去。
がんばっていることでも、お金、労力、時間をかけても効果がないものはやめてしまうのが、ストレスをためないコツだと思います。
著者の山田さんの想い
シングルマザーの家庭で育った山田さん。お母さんは毎日仕事で疲れて帰ってきても、ご飯をがんばって作ってくれていたそうです。そんなお母さんに対して山田さんは次のように言います。
買ってきた惣菜でもでき合いのお弁当でもいいから、母と笑ってごはんを食べたい、私の話をゆっくり聞いてほしいと願っていました。「親が自分のやりたいことをやって楽しんでいること」、「親がいつも笑っていること」。それが、子どもにとっても幸せなんじゃないかなと思います。
誰でも、一番は家族と笑って過ごしたいのだと思います。でも、そのために一生懸命になるから空回りしているだけだと思います。あなたが毎日一生懸命なのに、上手く回らなくて困っていたら、本書を手に取ってみてください。きっとあなたの力になると思います。
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