今回から『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』を学んでいきます。この本は、ADHD(落ち着かない、衝動的)の子どもを育てる親だけではなく、子どもの行動にストレスを抱える親にとって役に立つ解決法が紹介されています。私は本書を読み、本書は子育てだけではなく、仕事で後輩を教えたりするような場合にも活かすことができるのではないかと感じました。今回は、ペアレントトレーニングとはどのようなものかについてを学んでいきたいと思います。
ペアレントトレーニングとは
ペアレントトレーニングは、カリフォルニア大学にある研究所のペアレントトレーニングプログラムから生まれました。本書では、ペアレントトレーニングプログラムで用いられている、臨床的に効果のある概念と方法が紹介されています。アメリカの保健福祉省によると(2005年)、アメリカで児童福祉機関を利用している人のうち、少なくとも年間40万人がペアレントトレーニングを利用しているそうです。つまりアメリカでは当たり前のように取り入れられている実践的、効果的なトレーニングと言うことが分かります。
ペアレントトレーニングを実践するとどうなるのか
ペアレントトレーニングを実践して親の関りを変えることで、子どもの行動が次のように変わっていきます。
・してほしくない行動が減る
・許しがたい行動が無くなる
・してほしい行動が増える
子どもに何度注意してもわからない、改善せずに困っている方、子どもの問題行動に頭を悩ませている方、慢性的に子どもに対してストレスを抱えている方は、この本が助けになるのではないかと思います。
本書には『ADHDのペアレントトレーニング』と書かれていますが、対象とする子どもはADHDを含む発達障害だけではなく、その他の子ども達にも活用できます。題名にADHDが含まれているのは、本が出版された頃の研究と実践の対象児童は、大部分がADHDと言う診断を受けていることが理由となっています。
むすび
今回はペアレントトレーニングの概要について学びました。親の関りを工夫するだけで、子どもの行動が大きく変わるなんて魔法のような本だと思います。
次回以降、その魔法のような方法は実際にどのようなものかについて学んでいきたいと思います。
参考にさせていただいた本・サイト
読んで学べるADHDのペアレントトレーニング(シンシア・ウィッタム著)
https://www.cdc.gov/violenceprevention/pdf/parent_training_brief-a.pdf
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1049731505276321