今回は『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』を参考にしています。この本は、ADHD(落ち着かない、衝動的)の子どもを育てる親だけではなく、子どもの行動にストレスを抱える親にとって役に立つ解決法が紹介されています。本書には対象年齢が2歳~12歳と記されていますが、子どもの発達段階や対応方法によっては高齢児でも活用できるものもあります。
本書には、子どもの行動を変えるための魔法の方法が示されています。これまでに、大人の言動を変えることで子どもの行動が変わっていくことや、その鍵となるのが注目であると言う事を学びました。
そして子どもの行動を変えるためには次のステップが大切であることを学んでいます。
・第3ステップ:子どもにしてほしくない行動に対しては無視(注意を取り去ること)
今回は第3ステップの無視(注意を取り去ること)を実施するポイントについて学んでいきたいと思います。
子どもの習慣(行動)を変えるためには、大人の習慣を変える必要がある
以前、子どもの問題行動が多いのは大人の注目のせいだと言うことを学びました。www.kakkoii-kosodate.info
子どもにしてほしくない行動に対して注目を与えることで、子どもは構ってもらう事ができたと言う経験をして、その行動が強化されてしまうことがあります。それだけ大人の注目は、子どもにとってはとても大切なものだからです。そうならないために、してほしくない行動に対しては注目を取り去ること(無視をすること)が大切であり、それによりしてほしくない行動が減っていくことを学びました。
ここで大切なポイントは、大人の無視を習慣化させてしまうと言う点です。してほしくない行動に対しては一貫して無視をする-つまり無視を習慣化させる-ことが、してほしくない行動を減らしていくことに繋がります。
子どものネガティブな行動はエスカレートする場合も
大人が無視を始めると、子どもは大人に反応してほしいと言う気持ちになり、一時的にしてほしくない行動をエスカレートする場合があります。例えば泣きわめく子どもの場合、大人に反応してほしいがために、より大声を出したり暴れたりするかもしれません。しかしここでも大切なのは、無視を一貫すると言うこと。それを通り越した先に、子どものしてほしくない行動の減少に繋がります。
本書には、3歳以上の子どもには、その行動は無視をすることを予告することも勧めています。例えば「静かになるまで話は聞かないよ」と伝えると言うようなことです。そして大人が実際に無視を貫くことで、その予告に効果が見えるそうです。
むすび
ペアレントトレーニングの本では、『無視とは望ましい行動が生じるのを待つこと』と説明されています。私含め、してほしくない行動が出た時に『注意をしなければ』と反応してしまう人が多いと思いますが、本書からは、してほしい行動が出るまで待つことが大切であることを学びました。
ただしてほしくない行動が、許しがたい行動にエスカレートする場合は対応が無視をすることが難しいと思います。例えば窓を割ったり物を壊したりと言うようなことです。その場合は、別の対応が必要になりますが、それについては後々学んでいきたいと思います。