今回は宮口幸治さんの著書『どうしても頑張れない人たち』を参考にしています。宮口さんは立命館大学の教授であり、それ以前は精神科病院や医療少年院に勤務された経験があります。
宮口さんは「頑張ったら支援する」と言う社会の雰囲気に疑問を感じ『そもそも頑張れない人たちや、怠けてしまう人たちほど支援が必要なのではないか』と考えていました。本書には、頑張れない人たちはどう感じているのか、支援者がどのように関わっていったら良いのかなどについて紹介されています。
今回は、どのような大人の声掛けが、子どものやる気を削いでしまうのかについてを学んでいきたいと思います。
受け止めてもらえない経験が子どもを不安定にさせる
みなさんがストレスを感じた場合、誰かに話を聞いてもらうこともあるのではないでしょうか。その時に、『でもあなたも悪い部分はあるよね』と言うようなことを言われたら、二度とその人には話したくないと感じるのではないかと思います。
子ども達だけではなく大人も、いつまでも自分の事を分かってほしいと言う気持ちを持ち続けていて、分かってもらえなかった時には、心を閉ざしてしまうようになるのではないかと思います。著書で紹介されていた『お母さんは僕の話を聞いてくれない』と言うのは、『僕の事を分かってくれない』と言う隠れたメッセージがあったのではないかと感じました。
感情を受け止めるためにはどうしたら良いのか
その時ただただ話を聞いてもらったり、気持ちを分かってもらえるだけで心のモヤモヤが吹っ切れることを経験したことがあると思います。
話を聞いてもらい、感情を受け止めてもらうことによって、自分自身の感情が当たり前の感情だと思うことができます。 それにより安心し、自分自身が直面している問題にも向き合うことができていくことが想像できます。これについては、『親業』について触れた時に学びました。
最後まで否定せずに、とにかく話を聞こうと思うだけでも、関わり方が大きく変わってくると思いました。
むすび
親業を学んでから、感情を受容するような関わりを心がけていますが、でも未だに相手の事を配慮したり考えないで話してしまうこともあります。そういう時は、自分に余裕がなかったり、何かが原因で落ち込んでいたりすることが多いと感じました。
先日、せしおさんが『余白』を持つことの大切さについてを表現されていました。
余白を作って、ゆるやかな時間間隔を持つことも、相手の感情を受け入れるためには大切な事なのではないかと感じました。『あれもしなければ』『これもしなければ』と追われているので、10分でも20分でも良いから、余裕を持った時間を作っていきたいと思いました。
参考にさせていただいた本
どうしても頑張れない人たち(宮口幸治さん著)