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『勉強しなさい』と言うことの悪影響とは -『どうしても頑張れない人たち』から学ぶ-

今回は宮口幸治さんの著書『どうしても頑張れない人たち』を参考にしています。宮口さんは立命館大学の教授であり、それ以前は精神科病院医療少年院に勤務された経験があります。

宮口さんは「頑張ったら支援する」と言う社会の雰囲気に疑問を感じ『そもそも頑張れない人たちや、怠けてしまう人たちほど支援が必要なのではないか』と考えていました。本書には、頑張れない人たちはどう感じているのか、支援者がどのように関わっていったら良いのかなどについて紹介されています。

前回から、どのような大人の声掛けが子どものやる気を削いでしまうのかについて触れていて、子どもの感情を受け止めることができない関りは好ましくないと言うことを学びました。今回は、『勉強をしなさい』と促すことの悪影響について触れていきます。

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『勉強をしなさい』と言うことの悪影響とは

誰でも命令されると、やりたくないと言う気持ちが湧くと思います。しかも命令をするのが親である場合、子どもは渋々勉強をすることもありますが、指示に従いたくないと思い、反発して余計に勉強しないようになることもあります。また親が言った時だけ子どもが勉強するような状況だと、親が『私が指摘しないと子どもは勉強しない』と誤学習してしまい、促しがエスカレートし、余計に子どもにストレスがかかることが想像できます。

勉強は誰の問題なのか

以前、アドラー心理学の『課題の分離』について学びましたが、子どもの勉強についても課題の分離を当てはめることができます。

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勉強を頑張ることは本人の課題。親の課題としてできるのであれば、本人が求めてきた時にサポートをすることや、勉強の環境を整えること。

子どもが勉強をすることは親の課題だと認識してしまうと、子どもが頑張れない状況が続くと親が辛くなってしまいます。親の課題は何かを考え、『勉強を頑張るかどうかは子どもの問題』と思うことで親自身の気持ちが楽になり、親がやるべきことに集中できるのではないかと思います。

親が子どもの手本となること

以前、メンタリストDaiGoさんが、子育てに最も大切な心構えは親の姿勢であると言っています。

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脳の神経細胞ミラーニューロンは、他の人の行動に影響を受けるような働きがあります。ハーバード大学の調査では、友達が太ると自分も太るリスクが171パーセント増えると言う結果を出しましたが、一方で周りの人がやる気に満ち溢れて努力している時、自分もやる気が沸いてくる経験をしたとがあるのではないかと思います。
つまり、親自身が自分のやるべきこと、好きな事を一生懸命やっていれば、子どもにもそのやる気が伝染し、子どもも自分のやるべきことを頑張ろうと思えるようになる可能性が高まると言うことです。

また親が自身の欲求を自分で満足させることで、子どもに期待しすぎないようになる効果もあります。それについては以前次の記事で学びました。

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私が勉強しなさいと言われなくなった時期から感じた変化

私は小学校低学年の頃、勉強が嫌いで、夏休みの宿題を夏休み最終日に取り組み、授業で発表をすることができずに居残りをさせられていたことがあります。親から命令されていた毎日漢字1ページもろくに実行に移せない子どもでした。

しかし勉強をしろと怒られなくなった辺りから、勉強が楽しいと思えるようになってきました。それについては次の記事で紹介しています。

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自身に生まれた余白のようなものが、自分なりに考えたり楽しんだりするきっかけになったのではないかと思います。私はこの経験から、子どもには精神的にも物理的にも余裕を持たせることが大切であることに気付きました。

大人が子どもに指摘をしてばかりだと、子どもはその指摘に対応するのに忙しくなります。大人が『極力指摘しない』と意識するだけでも、子どもに余裕を生ませ、自分で考えたり何か夢中になるためのきっかけを与えるのではないかとも思いました。

むすび

子どもに勉強しろと言わないことももちろん大切かもしれませんが、子どものやる気を上げたり学びを豊かにできるような環境作りは、親にできることの1つではないかと思いました。私の交際相手は、子どもの頃の環境が良かったから、勉強が楽しかったと言っていました。

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子どもが勉強しない場合、『子どもが将来勉強で躓くのではないか』と焦ってしまうのは、子どもを大切に想う親にとって当たり前の感情だと思います。しかし、子どもの心の中のやる気を湧きあがらせるには、『勉強しなさい』の促しは逆効果であることが分かりましたし、もっと子どもに依存せずに、自分のやるべきことに集中していきたいと感じました。

参考にさせていただいた本

どうしても頑張れない人たち(宮口幸治さん著)