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不適切な養育をされると子どもはどう育つのか① -乳幼児編-

ここで言う不適切、とは『極端に不適切』と言う意味です。例えば大人がたまに調子が悪く、怒ってしまったとか、しばらく放置してしまったとか、そういうことは大きくは当てはまらないように私は思います。以前精神科医が『そういう場合がたまにあっても、信頼関係のある大人となら問題ではない。大人が後で謝るなどをして関係性の修復をおこなうことで、子どもはそれ自体を学ぶこともできる』と言う話をしていましたし、人間ですから怒ることがあって当たり前だと思います。

今回は、極端に不適切な、一貫性のない養育をさせられ続けることにより、子どもはどうなるのかと言うことを学びたいと思います。

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大人の気分で感情的になったり、放置したりと極端に不安定な養育が続くと、子どもは次のような傾向に育つそうです。

①基本的信頼・安心感が育たない、人間不信になる

②身体感覚が十分に分化・統合されていない

③情動も十分に分化・統合されていない

④反応性発達障害が生じる(対人関係の発達に遅れや躓き)

①基本的信頼・安心感が育たない

以前、乳児期に大切な関りとして、『乳児の望むことはできるだけたくさん満たすこと』と言うことを学びました。自分の望みを叶えてもらうことで、子どもは人を信頼できるようになるそうです。

www.kakkoii-kosodate.info

大人が、1人では何もできない乳児を放置すると、その子どもの基本的信頼は育たず、子どもは人を信頼しなくなる傾向にあります。施設では、よく『それ嫌味ですか?』と言うのが口癖の子どもがいますが、もしかしたらその子は、この時期の基本的な信頼が獲得されず、不安で不信感を持って過ごしているのかもしれません。

②身体感覚の分化・統合が十分にされない

 私はこの部分が一番イメージしにくかったのですが、おそらくハイハイとかよちよち歩きをしている時、また子どもが体を動かして遊ぶ時に親があまりサポートをせず、子どもは運動を積極的にはおこなわないため、そこで育つはずだった身体感覚が十分に育たなかいと言う意味なのではないかと思います。

③ 情動の分化・統合が十分にされない

以前、大人が子どもと愛着関係を結んだ上で、感情の発達が進むと言うことを学びました。

www.kakkoii-kosodate.info

感情の発達のために必要なのは、大人との愛着関係、子どもが『この人と一緒にいると安心するし、安全を感じる』と思える感覚です。しかし不適切な養育をする大人は、子どもの安心・安全基地になる事は難しいので、感情の発達も十分になされないのだと思います。

④反応性発達障害

大人が自分の気分により、子どもに接してしまう。時にはあやし、時には猛烈に怒る、無視する、と言うのを続けていると、対人関係の発達に遅れや躓きがおきる『反応性発達障害』が生じるそうです。

大人が不安定な感情で関わると、子どもは自分がどんな行動を取れば良好な関係が構築できるか分からないし、そもそもいい関係性を構築するための見本を見て学べないので、成長してからも対人関係に困ることが多いのだと思います。

乳児期のやり直しは、難しい

私が読んだ育児書の中で、専門家は、乳幼児期の関わりが最も大切と言っています。それだけ人生初期の関わりは、人が生きていく上で大切な関わりだと言うことがわかりました。

乳幼児期に不適切に育てられると、建物で言う土台がしっかりとできていないため、その修復が難しくなります。乳児の抱っこや授乳など、その要望自体は小さなものですが、大きくなるとそれがどこまでお金をかけられるか、どこまで自分に時間や労力を使ってくれるかと言うことを求めてきます。こうなると大人はかなり大変で、施設ですと他職員、心理士や精神科医のサポートを受けても、子どもの要望を満たすことはかなり難しくなるのです。

乳児期の大切さ

私は本を読むまでは、物心付く前の親の関わりはさほど重要ではないと思っていました。なぜなら子どもは赤ちゃんの記憶を覚えていないからです。しかし、人生の初期の段階の関わりが最も大切だと分かったのは、これを学んだ大きな収穫。乳児の心も体も満たす関わりは、人を信頼できるようになり、心身ともに健全に育つことに繋がると学びました。

大人は余裕を持てないと、子どもに心穏やかには関われません。心の専門家である 精神科医の先生でさえも、余裕がないと感情的になってしまうと言うのを聞いたことがあります。子どもだけではなく他者と良好な関係を構築するためにも、心の穏やかさは大切にしていきたいと思いました。

発達心理学を知りたいと思った背景

私は児童養護施設で働き始めてから、情緒が安定しない子どもたちを見てきました。その子どもたちの成育歴を見ると、例えばネズミやゴキブリがいるところで暮らしていたり、親が家に帰ってこずに放置されたり、アレルギー反応がひどいのを放置されて泣きわめいたりと、私が聞いたことのないような環境で育った子どもがたくさんいることに気付いたのです。

その背景があり、『子どもにとって適切ではない育てられ方をすると、具体的にどのような影響があるのか』と言うことを学び、それを踏まえたうえで、子ども達にどのような関りができるのかを考えたいと思ったのが一番のきっかけです。 

発達の過程を詳しく学ぶことで、子育てに活かせるだけではなく、自身や周りの人の性格や特徴はどんなことに由来しているのかを理解し、自身の課題と向き合うこともできるため、このような事は、子育て世代だけではなく、どのような立場の人が学んでも実りになるのだと思います。

 参考にさせていただいた本

子どものための精神医学(滝川一廣さん著)